関川村の住宅にクマが侵入 捕獲に駆けつけた男性が軽いけが

今月16日、関川村の住宅にクマ1頭が侵入し、捕獲するため駆けつけた猟友会の男性が腕をひっかかれ軽いけがをしました。
その後、クマは捕獲され山に戻されましたが、県などはこの秋、クマのエサとなるブナの実が少ないことが予想され人里に出没するおそれが高まっているとして、警戒するよう呼びかけています。

警察や関川村などによりますと、今月16日、関川村下関で午後3時ごろから国道などでクマの目撃情報が相次ぎ、警察や消防、地元の猟友会などが付近を探したところ、午後6時半すぎに地元の道の駅の裏手の木に登っているクマを見つけました。
その後、クマは移動し、午後7時すぎに近くの住宅の玄関の網戸を破って侵入して脱衣場に居座り、洗面台などを壊したほか、捕獲するために駆けつけた猟友会の男性の腕をひっかいて、男性は軽いけがをしたということです。
この家の住民は2階に避難してけがはなかったということです。
その後、クマは午後8時半すぎに猟友会に捕獲され、山に戻されたということです。
クマは体長およそ1メートルで生後1歳半と推定されるということです。
この家に住む近満寿美さんは、「クマが脱衣場にいる間、2階に避難していましたが、バタンバタンとクマが暴れる音がして不安でした。クマに気づきやすいように家の近くのやぶなどを刈り取って、整備してほしいです」と話していました。
クマの捕獲にあたった地元の猟友会の鈴木紀夫さんは、「クマは人里の近くで育つと人を怖がらないこともあるので、クマよけスプレーなどを準備するなど対策をとってほしい」と話していました。
今回の被害を受け、村から依頼を受けた羽越河川国道事務所は22日から村内を流れる荒川の河川敷のやぶを刈り払うとしています。
県内ではこの秋、クマのエサとなるブナの実が少ないことが予想され、人里に出没するおそれが高まっているとして、県は「クマ出没警戒警報」を出し、警戒や対策を呼びかけています。