新潟市の県立植物園 イノシシ出没し遊歩道の一部立ち入り禁止

先週、新潟市にある県立植物園にイノシシが3日連続で出没し、園内の遊歩道の一部が立ち入り禁止になるなど影響が出ています。

今月14日の午前9時ごろ、新潟市秋葉区にある県立植物園で、イノシシ1頭がいるのを園の職員が見つけ、警察に通報しました。
警察や市の職員などが現場に駆けつけたところ、体長およそ1メートルほどのイノシシが園内を歩いていて、園外に追いやる対応をしたところ、発見から4時間ほどたって山のほうへ逃げていきました。
園によりますと、イノシシは翌日とその次の日も園内に出没し、草むらに隠れたり、池の中に入ったりしてしばらく過ごしたあと、山の方向に戻っていったいうことです。
これまで人や植物への影響はないということですが、園は利用者の安全のため、園内の遊歩道の一部を立ち入り禁止にしています。
園内では去年までイノシシの目撃情報はありませんでしたが、ことしは今月10日に初めて目撃されて以来、合わせて4回確認されたということです。
県立植物園の学芸員丸山真也さんは「驚きが大きいです。植物園がある場所が自然が豊かなので、生き物が現れることはしかたがないと思いますが、1番の優先は来園者の安全だと思うので、もう現れてほしくないなというのが正直なところです」と話していました。
園によりますと17日と18日はイノシシが現れなかったということで、出没しない日が続けば遊歩道の利用制限の解除を検討することにしています。
県によりますと、イノシシは生息域が全国的に北上しているため、県内での生息数が増加しているということです。
また、新潟市によりますと市内ではイノシシの出没が令和元年度に急激に増加し、昨年度には150件確認されていて、ことし1月には新潟市中央区で、イノシシが歩いていた女性に突進し、女性は軽いけがをしました。
今年度は8月までの5か月間に95件の出没が確認されていて、去年の同じ時期と比べて46件多く、去年を上回るペースとなっています。
イノシシは刺激されると興奮して襲ってくることもあるということで、県の鳥獣被害対策支援センターは、遭遇した場合は刺激せずに物陰に隠れたり高い所へのぼったりしてその場から離れること、イノシシは作物の味を覚えて再び出没することもあるので。食べ物を外に放置しないことを呼びかけています。