佐渡からトキを預かり繁殖 ふ化した3羽を公開 島根 出雲

国の特別天然記念物トキの話題です。
佐渡市の施設からトキを預かり、繁殖に取り組んでいる島根県出雲市でことしふ化した3羽のトキが公開されています。

出雲市は環境省の事業の一環で平成23年から佐渡市の施設からトキを預かり、生まれたひなを育てる分散飼育に取り組んでいます。
公開されているのは、出雲市トキ分散飼育センターでことし4月から5月にふ化した3羽の幼鳥で、羽を広げると1メートル30センチほどと成鳥とほぼ同じ大きさに育っていますが、頭の色は、赤色の成鳥と異なり、オレンジ色をしています。
3羽のトキは、止まり木の上を歩いたり羽をふるわせたり、のんびりした様子で、タイミングがあえば、池のドジョウなどエサを食べる様子も見られるということです。
出雲市農林水産部トキ分散飼育係の大國和久係長は、「ひなの時からよく育ったと感じている。成鳥と幼鳥の頭や目の色の違いを近くで見てほしい」と話していました。
3羽は、来月中旬まで公開されたあと、佐渡市の施設に送られる予定です。
出雲市は去年、トキを放鳥する候補地に選ばれていて、今年度は新たに「トキによるまちづくり庁内推進本部」を立ち上げてトキが野生で生息できる環境づくりなどを進めています。