特定失踪者 中村三奈子さんへ 母親が思いを語る 新潟 長岡

北朝鮮による拉致の可能性が排除できないとされている「特定失踪者」の1人、中村三奈子さんの地元、長岡市で特定失踪者と拉致問題について考える集会が開かれ、母親のクニさんが娘への思いを語りました。

長岡市の中村三奈子さんは25年前の1998年4月、18歳の時に新潟空港から韓国に出国した記録を最後に行方がわからなくなり、警察などは北朝鮮による拉致の可能性が排除できないとしています。
10日地元の長岡市で、およそ70人が参加して特定失踪者と拉致問題について考える集会が開かれ、母親のクニさんや「中村三奈子さんを探す会」の幹事らが対談しました。
このなかでクニさんは三奈子さんがいなくなった日のことや、後にパスポートを取得していたことが分かったことなどに触れたうえで「25年間、三奈子がどこかで頑張って生活してくれていると思います」と娘への思いを語りました。
集会の最後には長岡市出身のチェロ奏者、片野大輔さんが三奈子さんを思って作られた曲などを演奏しました。
会の終了後、母親のクニさんは取材に対し「ことしになって長い時間、活動できないと感じることもあります。情報がないのが残念ですが『ただいま』と帰って来てくれるのを待ちたいと思います。何か娘について思い出したら教えてほしいです」と述べ、消息につながる情報があれば提供してほしいと訴えました。