新潟県が「クマ出没警戒警報」発表 エサの凶作予測から

クマのエサとなるブナの実がことしの秋、県内全域で凶作になると予測されクマの人里への出没などが懸念されるとして、県は11月末まで「クマ出没警戒警報」を出して警戒や対策を呼びかけています。

県は毎年、クマのエサとなる山奥の実の生育状況を調べていて先月発表した速報値ではことしの秋のブナの実は県内全域で凶作になると予測されています。
このため冬眠を前にクマがエサを求めて人里に出没するおそれがあるほかこれから登山などで山に入る人が増える時期を迎えることから、県は、1日から11月末までの間に「クマ出没警戒警報」を出しました。
県によりますと、ブナの実は数年ごとに豊作と凶作を繰り返していて、前回、凶作だった令和2年度は、人身被害の人数が過去最多となるなど、凶作の年には目撃情報や被害が増える傾向にあり、ことしもクマによる人身被害が懸念されるということです。
県は、山に入る場合はクマの目撃情報がある場所に近づかないことや、複数人でラジオや鈴などを携帯すること、クマの動きが活発な早朝や夕方の入山を避けることなど、命を守る行動をとるよう呼びかけています。
また、クマが人里に近づかないように生ゴミや不要となった果物を適切に処分してほしいと呼びかけています。