新潟県の農産物 新幹線で東京へ JR東日本が実証実験

物流業界で人手不足が懸念されるいわゆる「2024年問題」や脱炭素の動きに対応しようと、JR東日本は上越新幹線を使って新潟県の農産物などを大規模に東京に運ぶ実証実験を行いました。

今年度2回目の実験となった31日は、午前7時すぎ、新潟市内の車両基地に停車した上越新幹線の車両に、県内で水揚げされた「のどぐろ」や「南蛮エビ」といった海産物のほか、新潟市特産の枝豆「くろさき茶豆」などが入ったおよそ750ケースが積み込まれました。
今回の実験は乗客を乗せない臨時列車を運行して行われ、乗客がいる場合と比べてどこまで効率的に輸送できるかや、新潟と東京、双方の車両基地での荷さばきのオペレーションを互いに確認するねらいがあるということです。
31日午後には、東京からの下り列車におよそ150ケースが積み込まれることになっていて、輸送量は上り下りを合わせておよそ900ケースになるということです。
JR東日本としては、物流業界で人手不足が懸念されるいわゆる「2024年問題」や脱炭素の動きに対応するのがねらいで、今後、実証実験を続け、来年度以降の事業化を目指す方針です。
JR東日本マーケティング本部の堤口貴子マネージャーは「新幹線は速達性のほか天候に左右されない安定性、そして定時性という非常に大きな特徴があるので、輸送に適した商品をしっかり運び、生活に貢献していきたい」と話していました。