暑さ避け深夜に「あごだし」作り トビウオを加工 佐渡の特産

トビウオを加工した佐渡市特産の「あごだし」作りが始まり、日中の厳しい暑さを避けるため深夜の作業が続いています。

佐渡市ではトビウオのことを「あご」とも呼び、加工して作られるだしは「あごだし」として特産になっています。
20日、佐渡市豊田の元漁師、本間勘太郎さんの自宅でおよそ450匹のトビウオを焼き上げる作業が行われました。
作業は日中の暑さを避けるため午前0時ごろから始まり、下処理をしたトビウオを竹串に刺していろりに円を描くように並べ、1本1本、30分ほどかけて焼いていきます。
さらに豆炭で15時間ほどかけてじっくり乾燥させるとできあがります。
作業場では次に焼くトビウオの仕込みも行われ、本間さんは妻のムツ子さんと2人で内臓を取り除き、氷で冷やしていました。
例年は6月上旬から7月中旬にかけておよそ2万匹のトビウオを焼き上げますが、ここ数年は不漁が続きことしは1000匹程度にとどまっているということです。
本間さんは「ことしはイカも不漁です。去年も不漁の中で1万匹を焼きましたが、ことしは注文数の半分、5000匹焼けたらいいかなと祈るような気持ちでトビウオを待っています」と話していました。
本間さんの「あごだし」は予約制で、佐渡市や県内各地の個人宅などに順次、発送されて味噌汁やめん類のつゆに使われるということです。