長岡で分散飼育のトキ4羽 佐渡の保護センターに向け出発

長岡市の施設で「分散飼育」されていた、国の特別天然記念物のトキ4羽が15日、佐渡市に向けて出発しました。
佐渡市への移送は、鳥インフルエンザの流行などの影響で8か月延期されていました。

環境省などは佐渡トキ保護センターで飼育しているトキを鳥インフルエンザなどの感染症から守るため、全国に分散させて育てる「分散飼育」を行っています。
15日、「長岡市トキ分散飼育センター」では去年生まれたオス2羽とメス2羽の合わせて4羽を佐渡市に移す作業が行われました。
通常は生まれて半年ほどがたった10月に移送していますが、去年は佐渡市の受け入れ施設の工事や鳥インフルエンザの流行の影響で8か月延期されていました。
夏を前にしたこの時期に移送するのは施設では初めてで、トキが入れられた箱には温度管理ができるように保冷剤や温度計が付けられていました。
トキがトラックに乗せられるとセンターの職員は、「いってらっしゃい。元気でね」と声をかけ、手を振って見送りました。
長岡市環境政策課の木村和哉課長補佐は、「生まれてずっと長岡にいて、数が減るのは少しさびしいが、無事に佐渡に着くことを願っています。佐渡の大空で元気に飛び立ってほしい」と話していました。
4羽のトキは、15日中に「佐渡トキ保護センター」に到着する予定で、今後、放鳥することができるかどうか飼育をしながら判断するということです。