曽我ひとみさん 子どもたちに講演 家族の大切さを訴える

45年前に北朝鮮に拉致され、その後帰国を果たした佐渡市の曽我ひとみさんが市内の学校で講演し、子どもたちに家族の大切さを訴えました。

曽我ひとみさんは24日、佐渡市の前浜小・中学校を訪れ、13人の子どもたちを前に講演を行いました。
そして最初に母親のミヨシさんとの写真を見せ「私がこんなに大きくなったのにお母さんとまだ会うことが出来ていません。とても悲しいことです」と話しました。
曽我さんは45年前の1978年に佐渡市の自宅近くでミヨシさんとともに拉致され、その後、2002年の日朝首脳会談のあと帰国を果たしましたが、ミヨシさんの消息は分かっていません。
講演のなかで曽我さんは北朝鮮での過酷な生活などについて話したうえで、いまだ再会が果たせない母への思いを子どもたちに伝え、家族の大切さを訴えました。
また、子どもからヤミ市について聞かれると「衛生的によくないものもあるのでよく見ながら買いました」などと答えていました。
曽我さんは拉致問題が解決していないことを若い世代に伝える活動に熱心に取り組んでいて、最後に童謡の「ふるさと」を合唱し、子どもたちとの時間を締めくくりました。
講演を聴いた小学生の1人は「拉致された人のつらさや悲しさが分かりました。これからも家族を大切にしていきたい」と話していました。
また中学生の1人は「両親に感謝の気持ちを伝えたいと思います」などと話していました。