ドローン使い 水田に種もみの“じかまき”実験 佐渡

農業の担い手不足が問題となるなか田植えの作業を効率化しようと佐渡市でドローンを使って水田に種もみをまく実験が行われました。

実験は佐渡市の農事組合法人長畝生産組合で、新潟市内の農業支援サービス事業者の協力を得て行いました。
9日はドローンを使って佐渡市のおよそ30アールの水田に、特殊コーティングされたコシヒカリの種もみ11キロあまりを上空からまいていきました。
コメ作りは多くの場合、苗を成長させてから田植えを行いますが、高齢化などで担い手不足が問題となるなか種もみを直接、水田にまく「じかまき」で作業を効率化する取り組みが各地で行われています。
長畝生産組合によると10アールの水田で育てた苗で田植えを行った場合、作業時間は1時間あまり、苗の費用としておよそ1万3千円が必要です。
しかし、ドローンでじかまきを行うと作業時間は除草剤の散布をあわせても15分程度、種もみ代もおよそ9500円に抑えることができ、1か月かかる苗作りが不要になるということです。
長畝生産組合の大井克巳理事は、「田んぼに、はいつくばって作業するのが当たり前でしたが衝撃的な早さでした。陸からの時代は終わり空の時代だと思いました」と話していました。
視察した佐渡市の渡辺市長は、「ドローン技術は農薬や肥料をまく仕組みを効果的に活用することで島内の農業生産の循環にもつながる。モデル事業として大規模に出来るかどうか検討したい」と話していました。