新型コロナ5類移行 専門家 “感染対策 状況に応じ柔軟に”

新型コロナウイルスの位置づけが「5類」に移行したことについて、感染症対策を専門とする新潟大学大学院の菖蒲川由郷特任教授は、今後も感染のリスクはあるとして注意を呼びかけたうえで、対策が過剰になっている面もあるとして状況に応じた柔軟な対応をするよう呼びかけています。

新型コロナの「5類」移行について新潟大学大学院の菖蒲川特任教授は「5類になった瞬間から新型コロナウイルスが消えてなくなるわけではなく、弱いウイルスに変わるわけでもない。感染すれば肺炎を起こすなどのリスクは残り続ける。また今後、オミクロン株から新たな変異が出てこないとも限らない」と述べ、改めて注意を呼びかけました。
また基本的な感染対策は個人の判断に委ねられたものの、多くの人が対策を取らなくなるとこれまでより多くの感染者や重症者が出るおそれがあると指摘しています。
そのうえで菖蒲川特任教授は「基本的にはいままで行われてきた感染対策は必要で、3密を避ける、熱やせきなどの症状があるときは外に出ない。また病院や高齢者施設に行くときはマスクをするなど、状況に応じて対策を取ることが大切だ」としています。
一方、周囲に人のいない屋外でマスクを着用するなど対策が過剰になっている面もあるとして、「感染が流行していない状況でちょっと外に出るときなどにマスクは必要ない。人混みに行くとかちょっと調子が悪いときにはマスクをするなど、メリハリのある柔軟な対応が求められる。恐れすぎず、正しい情報をもとに状況に応じて自分で考えて対応してくことが重要だ」と話しています。