福祉施設などでの障害者への虐待件数 過去最多に
県内の福祉施設などでの障害者への虐待が令和3年度、あわせて67件に上り、国による調査が始まって以来、最も多くなりました。
厚生労働省は福祉施設の職員や親族などによる障害者への虐待の件数を法律に基づいて調べていて、このほど令和3年度の結果を公表しました。
それによりますと、通報を受けた自治体が虐待と判断した件数は、県内では、家庭での親族などによる虐待が58件、施設などの職員による虐待が9件と平成24年度に調査が始まってから最も多くなりました。
施設での虐待の内容は「心理的虐待」が6件、「性的虐待」が3件で、虐待した職種としては「施設の管理者」が5件と最も多くなっています。
また、家庭での親族などによる虐待の内容は「身体的虐待」が44件と最も多く、「心理的虐待」が15件、「経済的虐待」が5件などとなっています。
一方、相談や通報の件数も施設での虐待が40件、家庭での虐待が204件とそれぞれ過去最多です。
調査結果について新潟県障害福祉課は「対応に悩む場合もあると思うが、必要な支援につなげていくためにも虐待の疑いがあるという段階でも通報してもらいたい」と話しています。