曽我ひとみさん 拉致問題について地元佐渡の小学校で講演
子どもたちに拉致問題について知ってもらおうと、北朝鮮からの帰国を果たした曽我ひとみさんが地元の佐渡市の小学校で講演しました。
曽我ひとみさんは、1978年に佐渡市で母親のミヨシさんとともに北朝鮮に拉致され、20年前の日朝首脳会談のあと帰国を果たしましたが、ミヨシさんの消息はいまも分かっていません。
曽我さんは7日、地元の佐渡市の八幡小学校で5年生と6年生20人を前に講演し、自分が拉致された時の様子や北朝鮮での過酷な生活について説明しました。
また、曽我さんはいま、いちばん懸念していることとして、北朝鮮にいる拉致被害者が新型コロナウイルスに感染することをあげ、「母は90歳になりますが、ワクチン接種ができる地域に住んでいるのか、感染したらウイルスに打ち勝てるのか考えると気分が落ち込んでしまう」と話していました。
児童から「なぜ日本の人たちを連れて行ったのですか」と質問されると、曽我さんは「とても難しい質問ですが日本人からいろいろなことを教えてもらって何か悪いことに利用しようとしたのではないか」と答えていました。
最後に曽我さんと児童が童謡の「ふるさと」を合唱しました。
5年生の女子児童は「拉致が本当にダメなことだと初めて実感しました。家族を大事にすることが大切なんだと改めて思いました」などと話していました。