「国境なき医師団」が小学校で講演 命の大切さなど訴える

紛争によって満足な医療を受けられず、女性や子どもが命を落とす海外の現状を日本の子どもたちに知ってもらおうと、「国境なき医師団」の一員として支援活動に取り組む医師が14日、新潟市の小学校で講演し、命の大切さや支援の必要性を訴えました。

新潟市中央区にある鳥屋野小学校を訪れたのは「国境なき医師団」の一員としてアフガニスタンやナイジェリア、エチオピアなどで支援活動に取り組む産婦人科の鈴木美奈医師です。
リモート形式での参加を含め、およそ160人の6年生の児童に講演しました。
そして、2016年に3か月間滞在したアフガニスタンでは紛争によって物資が不足し、妊娠中の女性が命を落とす場面を目の当たりにしたというみずからの体験を紹介し、命の大切さや支援の必要性を訴えました。
このあと、グループに分かれた子どもたちは、治療が必要な人に医薬品が行き届かない場合、どう対応するかなどをめぐって意見を交わしていました。
男子児童の1人は「アフガニスタンなどでは、普通の暮らしを望む人たちが住む家を壊されたり、つらい思いをしたりしていることを知りました。貧しい国々に意識を向け、ニュースを見ていきたい」と話していました。
鈴木医師は「今、世界で起きている不幸なことをひと事にしない意識を持ってもらいたい」と話していました。