子ども向け仏像音声ガイドを導入 奈良国立博物館

貴重な仏像が数多く展示されている奈良国立博物館で、仏像の特徴などを人気声優がわかりやすく解説する子ども向けの音声ガイドのサービスが始まりました。

新たな音声ガイドのサービスを始めたのは奈良国立博物館の「なら仏像館」で、館内には飛鳥時代から鎌倉時代にかけて作られた100体近くの仏像が展示されています。
ガイドでは、仏像に割りふられた番号を専用の端末に入力すると、博物館のキャラクターが館内に展示されている仏像の種類や特徴などを解説します。
キャラクターの声はアニメなどで活躍する人気声優が務め、▼阿弥陀如来(あみだにょらい)の右手を上にして左手を下にするポーズは、極楽浄土から死者を迎えに来たときの姿を表していることや、▼釈迦如来が右手で地面を指しているのは悪魔を追い払う意味があるなど、子どもたちの鑑賞の助けとなる説明がされています。
音声は現在、日本語と英語の2種類で15体の仏像のガイドが聞けますが、博物館では今後、対象の仏像を増やすほか、中国語や韓国語でも音声を制作する予定だということです。
奈良国立博物館の翁みほり 研究員は、「仏像の解説は専門用語が多く難しいイメージがあるが、声優の声でわかりやすく解説することで親しみを持ってもらい、わくわくしながら鑑賞してほしい」と話しています。