奈良 春日大社で伝統の「弓術」を奉納

奈良市の春日大社では、矢で的を射る伝統的な「弓術」が奉納され、多くの参拝者が訪れました。

弓術の奉納は春日大社で2001年から行われていて、8日は技術を継承する活動を続ける東京の団体の門下生など30人余りが集まりました。
はじめに、境内にある若宮神社で武士の装束を身にまとった「射手」がかぶら矢を空に向かって放ち、病気や災いの退散を祈願しました。
この後、本殿前の「林檎の庭」に移ると、15人の射手たちがおよそ20メートル離れた直径70センチ余りの的をめがけて次々に矢を放ちました。
会場には多くの参拝者が訪れ、矢が的に当たるたびに歓声が上がっていました。
奈良市に住む大学生は「ふだんは聞くことのないかぶら矢の音を聞けてよかったです。きれいな衣装をまとって矢を射る姿も美しく、感動しました」と話していました。
弓術を奉納した「小笠原教場」の小笠原清忠 三十一世は「最近は地震などの災害や戦争が各地で起きているので、そうしたことがない平和な世の中になってほしいという思いで奉納しました」と話していました。