松伯美術館 開館30年特別展 上村松園ら3代の日本画展示

美人画の巨匠として知られる上村松園らの作品を展示する特別展が、奈良市の美術館で開かれています。

奈良市の松伯美術館では、ことしで開館から30年となったことを記念して、女性初の文化勲章を受章したことで知られる上村松園をはじめ、長男の松篁、それに、館長で孫の淳之さんの3代の日本画家の作品、およそ60点が展示されています。
このうち、美人画の巨匠と呼ばれた松園の作品、「月蝕の宵(げっしょくのよい)」は、美しい着物姿の女性たちが鏡に月を映して眺めている様子が繊細に描かれています。
また、格調高い花鳥画で知られる松篁の作品、「真鶴」は、▽首を下げて体を丸めた鶴と、▽片足をあげてまっすぐ立った鶴の1対の作品で、理想的な鶴のイメージを表現したということです。
学芸員の秋山美津子さんは、「貴重な松園の日本画などをたくさん展示しているので、ぜひ見て楽しんでもらいたい」と話していました。
この特別展は、月曜日を除く来月(7月)15日まで開かれています。