南都銀行本館移転 残る登録文化財の建物など活用アイデア公募

来年春に奈良市の本館を移転させる南都銀行は、地域活性化につなげようと、残される国の登録有形文化財の建物などの活用アイデアを募集しています。

南都銀行の本部機能が入る本館は、1926年に建てられたギリシャ様式の近代建築の旧館部分が、国の登録有形文化財となっていて、羊の彫刻がほどこされた円柱を4本並べた外観が印象的です。
現在、本館は奈良公園や猿沢池に近い奈良市橋本町にありますが、市内の大宮町に新しい建物を建設中で、来年の春に移転することにしています。
このため、4階建ての旧館を含め現在の場所に残される建物を、地域の活性化にいかそうと、活用方法のアイデアを広く一般から募ることにしました。
活用アイデアの募集は▼建築や都市開発などの専門家が対象のプロ部門と▼一般部門があり、それぞれ最大で8つの入賞作品を選ぶとしています。
周辺地域の文化・歴史や建物の価値などを考慮したうえで、固定概念にとらわれない自由な発想で、提案してほしいとしています。
南都銀行経営企画部の向井昭彦 上席プランマネージャーは「建物は奈良観光の入り口となるような場所に位置するので、地域の活性化につなげていきたい」と話しています。
応募は7月10日までで、8月中に選考結果が発表されます。