安倍元首相銃撃事件 3回目公判前整理手続き 山上被告も出席

おととし(2022年)7月、奈良市で安倍元総理大臣が銃撃された事件で、殺人などの罪で起訴された山上徹也被告の裁判を前に証拠や争点などを絞り込む3回目の「公判前整理手続き」が26日に行われました。
被告本人も出席しましたが、弁護団によりますと、発言することはなかったということです。

おととし7月、奈良市で安倍元総理大臣が銃撃されて死亡した事件では、無職の山上徹也被告(43)が殺人などの罪で起訴されています。
この事件は裁判員裁判で審理されるとみられていて、26日は午前10時すぎから奈良地方裁判所で裁判を前に証拠や争点などを絞り込む3回目の「公判前整理手続き」が行われ、被告本人も出席しました。
弁護団によりますと、裁判所と検察、弁護士の三者で証拠や争点に関するやりとりなどが行われ、手続きは15分ほどで終わりました。
今後の手続きや裁判の日程は決まっていないということです。
また、弁護団によりますと、手続きの最中、山上被告はやりとりを熱心に聞いている様子でしたが、発言することはなかったということです。
山上被告は捜査段階の調べに対し、母親が多額の献金をしていた旧統一教会に恨みを募らせた末、事件を起こしたなどと供述していたということで、裁判では被告の境遇などの情状面を踏まえた刑の重さなどが争点になるとみられます。

【弁護団 “真剣に聞いていた”】
26日の手続きのあと、山上徹也被告の弁護団が報道陣の取材に応じました。
この中で、弁護団は、手続きに出席した被告の様子について、「ふだんと変わりなく、真剣にやりとりを聞いていて、体調も元気そうに見えた」と話していました。
また、裁判の争点については、「具体的な内容は申し上げられないが、争点は次第に絞られてきている」と述べました。
そして、手続き終了後には被告と30分ほど接見したということですが、「内容は申し上げられない」と述べるにとどまりました。