橿原神宮「文華殿」 保存修理中の内部の様子を公開

国の重要文化財に指定されていて、4年前から保存修理の工事が行われている橿原市の「文華殿」の内部の様子が、19日、報道関係者に公開されました。

国の重要文化財の「文華殿」は、江戸時代後期に今の天理市にあった柳本藩の藩邸の一部として建てられ、昭和42年に橿原神宮に移築されてからは、結婚式場などとして使われてきました。
4年前から保存修理の工事が行われていて、19日、内部の様子が報道関係者に公開されました。
今回の工事では、藩主が客と対面するための「大書院」と呼ばれる部屋と藩主の部屋を結ぶ通路が復元されることになっていて、縁側があった場所に幅1メートル、長さ5メートルほどの通路が設けられることになっています。
また、ふだんは屋根瓦に隠れて見えない「はねぎ」は、日本の伝統的な木造建築で、軒先を80本の木材でささえている様子がわかります。
奈良県文化財保存事務所橿原神宮出張所の山下秀樹 主任は、「屋根を間近で見たり、新しい基礎を見たりできるのは今回が最後になるので、ぜひご覧いただきたい」と話していました。
工事は、令和8年の1月まで続き、20日と21日、それに27日から来月6日まで一般公開が行われます。