奈良 法華寺 伝統の「ひな会式」

奈良市の尼寺で、寺の本尊の前におよそ50体の木像を飾る伝統行事「ひな会式(えしき)」が行われています。

「ひな会式」は奈良市の尼寺、法華寺で奈良時代から続くとされる伝統行事で、期間中、本尊で国宝の「十一面観音菩薩立像(じゅういちめんかんのんぼさつりゅうぞう)」の前に「善財童子」と呼ばれる高さ20センチ余りの木製の像が飾られます。
善財童子は、仏教の経典に登場する人物で、旅の中で出会った50人余りに教えを受けて悟りを開いたとされていて、この言い伝えにちなみ、行事では木製の像50体余りが2段に分けて並べられ、これがひな祭りのひな壇の原形といわれています。
行事では、7人の尼が経を読みながらハスの花びらをかたどった紙をまく「散華」を行い、訪れた人は、にぎやかに飾られたかわいらしい仏たちに手を合わせていました。
東京から訪れた70代の女性は、「ひとつひとつ表情が違ってかわいらしいです。女性のお寺らしく、とても優雅だと思いました」と話していました。
「ひな会式」は、今月(4月)7日まで行われています。