奈良教育大学長や付属小教員ら処分 授業の不適切指導で

奈良市にある奈良教育大学付属小学校で、国の学習指導要領に沿った授業が行われていなかった問題を受け、奈良国立大学機構は教育大学や小学校の教員あわせて8人を懲戒処分などにしたと発表しました。

奈良市にある奈良教育大学付属小学校では昨年度(令和4年度)から今年度(令和5年度)にかけて8つの教科と1つの学校活動で国の学習指導要領に沿った授業が行われていなかったことが県教育委員会の調査で明らかになっています。
具体的には、▼3年生以上の国語の授業で毛筆を使った書写を行わなかったほか、▼5年生と6年生の体育では不安や悩みについて対処する方法を学ぶ授業で指導不足があったということです。
これを受け、奈良教育大学を運営する奈良国立大学機構が調査した結果、不適切な対応が認められたとして28日付けで、教育大の学長や教員、付属小の校長や副校長などあわせて8人を懲戒処分などにしたと発表しました。
機構によりますと8人のうち1人は戒告の懲戒処分ですが、残りは訓告や厳重注意などの措置で、この中には教育大学の学長も含まれるということです。
機構は処分の詳細について「児童に影響がある」として明らかにしていません。
奈良国立大学機構は「二度とこのようなことが起こらないように厳しく監督していく」としています。