奈良市議30人 給食費の予算増額求める要望書を市に提出

物価高騰の影響で、奈良市の学校給食が国が定める栄養価の基準を一部下回っていることから、奈良市議会の30人の議員が給食費の予算を増額するよう求める要望書を市に提出しました。

奈良市では、物価の高騰により学校給食の食材を予算内で十分に購入することが難しくなっていて、国が定める給食の栄養価のうち摂取エネルギーや鉄分など一部で目安基準を下回っているということです。
こうした状況を受けて、奈良市議会議員の8割以上にあたる5つの会派と無所属のあわせて30人の議員が連名で、給食費の予算を増やすよう求める要望書を議長を通じて市に提出しました。
要望書では、3月定例市議会で可決された新年度予算案の修正案で、貯金にあたる財政調整基金に積み立てられたおよそ1億円を給食費に充てることで栄養価の高い給食を提供できるとしています。
要望書を提出した議員の1人で自民党の森田一成議員は「現場の調理員からは危機的な状況の中でなんとかやりくりしているという切実な声も出ている。奈良市の子供たちに十分な栄養をとってもらえる措置が必要だ」と話していました。
これについて仲川市長は「給食は大事にすべきだと考えているので、当初予算を使ってでも早く良いものを提供できるよう検討していきたい」と話していました。