2026年大河ドラマ 大和郡山市ゆかりの豊臣秀長が主人公に

再来年(2026年)放送されるNHKの大河ドラマは、大和郡山市ゆかりで兄の秀吉を支えた豊臣秀長を主人公に兄弟で天下統一を成し遂げるまでを描いた「豊臣兄弟!」に決まりました。

65作目となる再来年の大河ドラマ「豊臣兄弟!」は、兄の秀吉を支え現在の大和郡山市にある郡山城の城主をつとめた豊臣秀長が主人公です。
戦国時代を舞台に兄弟の強い絆で天下統一を成し遂げるまでを「天下一の補佐役」と称された秀長の目線で描きます。
豊臣秀長を演じるのは、ドラマや映画で活躍する若手俳優の仲野太賀さんです。
脚本は、連続テレビ小説「おちょやん」や「半沢直樹」などの人気作を手がけてきた八津弘幸さんが担当します。
12日、東京・渋谷のNHK放送センターで開かれた記者会見で、主演を務める仲野さんは「大河ドラマの主役を演じる重みを感じるとともにワクワクしているというのが正直なところです。最高におもしろい大河ドラマを作りたいし、最高に魅力的な豊臣秀長を演じたい」と意気込みを語りました。
また、脚本を担当する八津さんは「兄の秀吉に振り回される秀長をひとつの見どころとして書きたい。若い人が楽しめる大河ドラマにしたい」と話していました。
大河ドラマ「豊臣兄弟!」は再来年(2026年)の1月から放送される予定です。

【大和郡山市民は】
大和郡山市ゆかりの豊臣秀長が主人公の大河ドラマが決まったことについて、市民からは地元の盛り上がりに期待する声が聞かれました。
50代の女性は「うれしく思う。まちの活性化につながるのではないか」と話していました。
70代の男性は「地元が舞台になるのはうれしい。大河ドラマをきっかけに多くの人が来て大和郡山が盛り上がればいいと思う」と話していました。
11歳の女の子は「主演の仲野太賀さんが来たら会ってみたい。ふだん大河ドラマは見ないけど楽しみです」と話していました。

【秀長と大和郡山】
再来年の大河ドラマの主人公となる豊臣秀長は1585年から6年間(1591年まで)、現在の大和郡山市にある郡山城の城主をつとめ、城や城下町を整備しました。
市内には秀長ゆかりの寺や神社があり、このうち秀長の菩提寺、春岳院には秀長の肖像画や秀長時代の大和郡山に関する資料が残されています。
また、大和大納言と呼ばれた秀長の墓所は、大納言塚として今に伝わっていて命日などには春岳院の住職らが地域の人とともに法要を行い、没後400年以上たった現在でも大和郡山の人たちに親しまれています。
秀長が主人公となる大河ドラマについて春岳院の薮中真弘 住職は「大変驚いています。今まで秀長が主人公として取り上げられたことはなかったのでうれしいかぎりです。地元も盛り上がると思うので楽しみにしています」と話していました。

【観光協会は】
大和郡山市や市の観光協会などは28年前の1996年、大河ドラマ「秀吉」が放送されたことをきっかけに、弟の秀長についてもっと知ってもらおうと「秀長百万石まつり」を100日間にわたって郡山城周辺で開催し、城づくりを再現するイベントをしたり、秀長を演じた高嶋政伸さんを招いてトークショーを行ったりして地元を盛り上げました。
大和郡山市観光協会の猪岡寛行 会長は「これまで秀吉が主人公になることはあったが、弟の秀長が主人公になる日が来るとは思ってもみないことで大変うれしい。放送までわくわくしているし、多くの方に大和郡山市に来てもらえるよう、しっかり準備していきたい」と話していました。

【大和郡山市長コメント】
豊臣秀吉の弟、秀長が主人公となる大河ドラマ「豊臣兄弟!」について、大和郡山市の上田清市長は「豊臣秀長は大納言さんとして今も親しまれ市民の誇りとなっている。秀吉に率直に意見が言えたのは千利休と秀長だけだったとされている。今まで主役として登場することはあまりなかったが、秀長が果たした歴史的な役割に光を当てていただき大変うれしく思う」とコメントしています。