日本最古の道 山の辺の道 天理

日本最古の道とされ、散策コースとして人気がある「山の辺の道」沿いには、道行く人の憩いの場として親しまれている無人販売店があります。
天理市にある無人販売店の春の一日を取材しました。

「山の辺の道」は、奈良市から天理市を通って桜井市に至る山沿いの道で、季節の花々を楽しみながら歴史ある寺や神社を散策できる人気の観光コースです。
道沿いには、野菜や果物などが並べられた無人販売店がところどころに開かれていて、訪れた人は、ひととき足をとめて、買い求めていきます。
無人販売店の一つ、天理市乙木町にある20年ほど前に開店した仲谷一之さんの店は、大根を千切りにして一昼夜で干して乾燥させた“せんぎり大根”が名物で、撮影に訪れた日には、10袋を購入したリピーターの女性もいました。
また、店内には、歩き疲れた人に休んでもらおうと休憩スペースも設けられていて、コーヒーやレモンティーを無料で飲むことができます。
休憩スペースには、自由に感想が書けるノートが置かれていて、立ち寄った人たちは、メッセージを残して店をあとにします。
ノートには、「休憩する所があって助かりました」、「癒やされて元気になりました」など、店主の仲谷さんへの感謝の言葉がページいっぱいに記されています。
仲谷さんは、「訪れた人においしかったと言ってもらえたり、喜んでくれるのが一番うれしいです。体が動くかぎり、ずっと店を続けていきたいです」と話していました。