生駒 顧問の日本刀で生徒けが 学校への刀剣持ち込み禁止へ

5日、生駒市の県立高校で剣道部の顧問が使っていた日本刀の真剣が刺さって生徒にけがをさせたことについて、7日、県教育委員会と学校が会見を開き、今後、学校に日本刀などの刀剣の持ち込みを禁止し、違反した場合は、免職か停職の懲戒処分にする新たな規定を設けるとしました。

5日、生駒市の県立生駒高校で、剣道部と空手道部が「居合道」を体験する合同練習を行った際、剣道部の顧問で70代の講師が持っていた刃渡りおよそ75センチの日本刀を上げた際、模造刀を持って向き合って指導を受けていた2年生の男子生徒の太ももに刀の先が誤って刺さり、深さ3.5センチほどの全治2か月から3か月のけがをさせました。
7日、県教育委員会と学校が記者会見を開き、講師は過去にも複数の高校で学校に報告せず、部活動で真剣を使って指導していたと説明しました。
そのうえで、奈良県教育委員会の吉田育弘 教育長が「学校への刀剣の持ち込みを禁止する規定がなかったことが問題だった」と述べ、県内の公立学校の教職員を対象に日本刀などの刀剣を持ち込むことを禁止するとしました。
違反した場合は、免職か停職の懲戒処分にする新たな規定を設け、県教育委員会はすべての県立高校などに通知することにしています。
また、講師は6日付けで依願退職をしたということで、これまでの学校の聞き取りに対して、「有段者は演武では真剣を使うのがふつうだが、まさかけがをさせるとは思っていなかった。日本刀は処分する」と話しているということです。
生駒高校の嶋岡浩三 校長は「教育活動の中で生徒がけがをしたことについては重く受け止めている」と述べ、6日、本人と保護者に謝罪したということです。