県中央卸売市場の再整備 知事“基本方針の策定 当面延期”

老朽化により再整備が検討されている大和郡山市にある県中央卸売市場について、山下知事は今年度(令和5年度)中に策定する予定の再整備の基本方針を、当面延期するとしました。

県は、大和郡山市にある県中央卸売市場について▼「市場エリア」は老朽化した建物の建て替えなどを行い▼周辺の「賑(にぎ)わいエリア」はホテルなどを誘致して、一体的に整備する計画を進めていましたが、去年6月、山下知事は将来の取引量の減少などを踏まえて、計画を見直す考えを示しました。
4日の県議会 代表質問で、議員から市場の再整備について問われた山下知事は「市場エリアを先に整備し、賑わいエリアは分割で整備することも含め検討したい」と述べ、市場エリアの建物の建て替えを優先的に進める考えを示しました。
さらに山下知事は事業者にヒアリングを行った結果、「市場を利用する事業者のうち8割以上が、新たな施設に入居する意思を示した一方で『賑わいエリア』については、現時点で収益性の見通しが立たないとする事業者も多い」と述べました。
そのうえで「しばらく整備方法について検討したい」とし、今年度中に策定する予定だった再整備の基本方針は、当面延期するとしました。
「賑わいエリア」については大和郡山市が、地元の野菜を販売するマルシェやバーベキュー場などを作るアイデアを県に提案していますが、これについて山下知事は「参考にするが最終的には県が決定する」と述べました。