東大寺 修二会 二月堂で火の粉散らす「お松明」始まる

古都・奈良に春の訪れを告げる東大寺の伝統行事「修二会(しゅにえ)」の一環で、二月堂の欄干から大きなたいまつを振って火の粉を散らす「お松明(たいまつ)」が3月1日夜から始まりました。

「お水取り」の名で知られる東大寺二月堂の「修二会」は、「練行衆」と呼ばれる僧侶たちが国の安泰を願って修行をする奈良時代から続く行事で、ことし1273回目になります。
1日夜から大きなたいまつを振って火の粉を散らす「お松明」が始まり、「童子」と呼ばれる練行衆の補佐役が、燃えさかるたいまつを二月堂の欄干から突き出して駆け抜けました。
たいまつの火の粉をあびると健康に過ごせるといわれていて、訪れた人たちは勢いよく舞う火の粉の近くで御利益を授かっていました。
初めて訪れた大阪の70代の女性は「暗闇の中で幻想的ですばらしかった」と話していました。
また、地元の60代の男性は「去年は新型コロナ禍の影響で見に来ることができなかったが尊厳があって楽しかった」と話していました。
「お松明」は今月(3月)14日まで行われます。