県立高校入試 病気などでも受験しやすい制度に 意見聞き取り

県立高校の入試について、県教育委員会は病気や障害などで受験が困難な生徒にも試験を受けやすい新たな制度を導入する方針で、1月31日に当事者たちから意見の聞き取りを行いました。

県立高校の入試は現在、筆記試験や面接などに自力で対応できることが前提となっていて、病気や重度の障害のある生徒は受験をあきらめてしまうことが多いのが現状です。
こうしたことから県教育委員会はすべての生徒が受験しやすい新たな制度の導入を検討していて、31日、吉田育弘 教育長が当事者の意見を聞くために生駒市の中学校を訪れ、骨や関節に異常をきたす「ラーセン症候群」を患う中学1年生の宮崎響さんと両親に面会しました。
宮崎さんは人工呼吸器をつけて自力で歩くことができませんが県立高校に進学することを望んでいるということで、吉田教育長に「英語が好きで、進学のため頑張って勉強します」と意欲を伝えました。
また、父親の昌明さんは「高校に進学させてやりたいが不安がある。受け入れ高校が遠いと送迎なども不安です」と伝えると、吉田教育長は「地元の高校に入学できるよう制度に盛り込みたい」と話していました。
県教育委員会が検討している新たな制度は、従来の一般入試よりも早い時期に口頭で思考力や学ぶ意欲を問う試験を行い、調査書の内容とあわせて合否を判断するもので、2年後の入試から導入することを目指しています。