藤原京「横大路」の道幅23メートル余か 2本の溝跡見つかる

橿原市で飛鳥時代の都の「藤原京」を貫いていた幹線道路の側溝とみられる2本の溝の跡が見つかり、当時の道幅は23メートル余りに及ぶと推定されています。

県立橿原考古学研究所が、藤原京の周辺部にあたる橿原市曽我町で令和元年から2年間発掘調査を行ったところ、東西方向に▼幅2.5メートルから3.4メートルと、▼幅2メートル余りの2本の溝の跡が見つかりました。
溝は並行していて、すぐ上の地層から平安時代の土器が見つかっていることなどから、古代の道路の側溝だった可能性が高いということです。
2本の溝の間隔から、当時の道幅は、現在建設中の4車線の京奈和自動車道にも匹敵する23メートル余りに及ぶと推定され、およそ1300年前の飛鳥時代に藤原京を東西に貫いていた古代の幹線道路「横大路」ではないかとみられています。
その広さを体感してもらおうと、調査結果が展示されている研究所のロビーには、道幅分の白いテープが貼られています。
調査を担当した絹畠歩 主任研究員は、「現場ではあまり実感はなかったが、表示してみるとかなり広く感じる。まっすぐな道路で見栄えというものを強く意識したのではないか」と話しています。
「横大路」の調査結果は、今月(1月)16日まで展示されています。