二酸化炭素削減 田原本町の高校で栽培の農作物 鉄道で運ぶ

輸送の際に出る二酸化炭素の削減などのため、田原本町の高校で栽培された農作物などを乗客とともに地元の鉄道で運ぶ取り組みが行われました。

この取り組みは、近鉄と磯城野高校が行ったもので、13日は、午前中、近鉄田原本線の西田原本駅に駅近くの高校で野菜を育てている生徒4人が13日朝に収穫したばかりの大根やトマトなどの野菜や卵を段ボール箱に入れて持ち込みました。
そして、野菜などは電車の運転室に積み込まれ、一般の乗客とともに20分ほどかけて王寺町の新王寺駅まで運ばれました。
新王寺駅では近くの飲食店の従業員などが待っていて駅員から段ボール箱を受け取ると店に持ち帰り、さっそく箱を開けて、野菜の鮮度やできばえを確かめていました。
今回の取り組みは、地域の鉄道を利用することで輸送の際に出る二酸化炭素を減らしたり、新鮮な農作物を早く店まで届けたりするねらいがあるということで、今後、課題などを検証して定期的な運用につなげたいとしています。
磯城野高校農業クラブ会長の竿本拓也さんは「新しい移送手段ができることで販売の方法が広がっていくので続けていけたらいい」と話していました。
また、近鉄の企画推進部の井上貴昭 課長補佐は「物流の2024年問題などもあるので、鉄道が担えるところは鉄道が担っていき、地域活性化を目標にいろいろな取り組みを続けていきたい」と話していました。