ごみ処理施設問題 奈良市“安全性問題なし” 改修工事へ

奈良市のごみ処理施設の大規模改修工事について、入札業者から「安全性に疑いがある」との指摘を受けて入札結果の公表が延期されている問題で、奈良市は改めて調べた結果、安全性に問題はないとして、6日、入札の結果を公表し、予定どおり来年11月から改修工事に入ることになりました。

奈良市のごみ処理施設、「環境清美工場」は老朽化が進んでいるため、市が来年11月から140億円をかけて大規模な改修工事を行う計画です。
この工事をめぐっては、工事の入札業者から施設に設置されている機器の重量が想定を上回っている可能性があり「安全性に疑いがある」という指摘があったため、市が入札結果の公表を延期し、施設の現状を調査していました。
奈良市は6日、調査結果を発表し、それによりますと、20年程前に施設の工事を行った業者の書類に不備が見つかり、あらためて機器の重量などを計算し直したところ、実際に設置されている機器の重量は構造上問題なく、安全性には問題ないと判断したということです。
入札業者もこの判断に納得したということで、市は6日、入札の結果も公表し、問題を指摘していた業者が落札しました。
市によりますと、施設の大規模改修工事は予定どおり来年11月から始まるということです。
奈良市の仲川市長は「これで一件落着かなと思っている。今は工事管理をかなり厳しくやっているが、引き続き事業者に対して厳しく品質確保のチェックをしていかねばならないと改めて感じている」と話しています。