江戸時代の柳本藩主屋敷の土台に飛鳥時代の古墳の石

橿原市の橿原神宮にある江戸時代の大名屋敷の土台に飛鳥時代の古墳の石が使われていたことが奈良県の調査でわかりました。
専門家によりますと、大名屋敷の土台に古墳の石が使われた例はこれまでにないということで、「古墳の多い奈良ならではの合理的な発想だ」と評価しています。

橿原市の橿原神宮の境内にある「文華殿」は、江戸時代に現在の天理市にあった「柳本藩」の藩主の屋敷を戦後に移築したもので、国の重要文化財に指定されています。
現在、県が改修工事を行っていて、建物を支える柱の土台から縦横およそ30センチ、厚さおよそ15センチの不自然な形をした石が見つかりました。
県が専門家に依頼して詳しく調べた結果、土台の石には飛鳥時代の古墳の石室を区切るために▼石を割ったくぼみや▼別の石を支えるためのL字に加工されたあとなどがあり、古墳の石材を転用していることがわかりました。
調査にあたった県立橿原考古学研究所の奥田尚 特別指導研究員によりますと、大名の屋敷の土台として古墳の石が使われた例はこれまでにないということで、「柳本藩ではあまり石が採れなかったので、付近にあった古墳の石を転用したと考えられる。古墳の多い奈良ならではの合理的な発想だ」と評価しています。