山下知事 西和医療センター 斑鳩町を新たな移転の候補地に

三郷町にある県の西和医療センターの移転・再整備をめぐり、山下知事は、これまでの方針から転換して、斑鳩町のJR法隆寺駅南側を新たな移転の候補地にすると発表しました。

三郷町にある県西和医療センターは、老朽化のため移転・再整備が計画され、荒井前知事は、JR王寺駅南側を候補地として検討を進めていましたが、山下知事は、用地が手狭で線路などの移転費用もかさむことから、再検討することを表明し、関係自治体と協議を続けてきました。
その結果、県は、新たな移転の候補地として、斑鳩町興留のJR法隆寺駅南側にある広さおよそ5ヘクタールの土地を新たな移転の候補地とすることを決め、1日、県庁で山下知事が関係する7つの町の町長を集めて説明をしました。
県によりますと、5つの町の9か所について、利便性や交通のアクセスなどを数値化して比較・検討した結果、法隆寺駅南側は、▼駅に近く周辺の道路の混雑が少ないことや、▼十分な用地を確保できること、それに、▼早期に用地取得の見通しが立てられるということで、総合的に点数が最も高かったということです。
県は、来年度(令和6年度)中に基本計画を策定し、令和13年度の開業をめざして整備を進めることにしています。

【知事と王寺町長】
山下知事は、「客観的に数値化して決めるのが最もいいやり方だ。西和地域の中核病院として地域の活性化につながるよう整備を進めていく」と述べました。
一方、王寺町の平井町長は、「県立病院なので我々に決定権はないが、どういう考えで候補地を決めるのか、県は途中経過を知らせてほしかった。病院が来ないとなるとまちづくりを大きく方向転換しなければならない」と述べました。