ごみ処理施設改修工事の入札結果公表延期 奈良市が調査

奈良市のごみ処理施設「環境清美工場」の大規模改修工事について、業者から「安全性に疑いがある」と指摘を受けて、市が入札結果の公表を延期していることをめぐり、仲川市長は現在、業者や専門家から聞き取りなど調査を進めていることを明らかにしました。

奈良市は老朽化が進むごみ処理施設「環境清美工場」を総事業費140億円をかけて大規模な改修工事などを行うため、業者を決める入札を進めていました。
しかし、今月20日、業者から「建屋や施工上の安全性に疑いがある」とする内容の文書が届いたため、市は入札の結果の公表を来月(12月)6日まで2週間延期すると発表しました。
これについて仲川市長は、28日の定例会見で「入札の期間中にこうした話が出てくるのは異例で、公正な入札を行う観点から看過できない」と延期の理由を述べました。
そのうえで業者の通知内容の事実関係や根拠を確認するため、工場の設備に詳しい専門家や入札制度の専門家などにも意見を聞いて調査を進めているとしました。
また、今後の見通しについて、仲川市長は「調査の結果で工事に影響がないと確認されれば予定どおり業者を決定するが、追加で対応が必要な場合は入札をいったん停止することもありうる。市の判断が出れば公表する」と述べました。