奈良県 1月〜9月の山岳遭難は37件 登山届の提出呼びかけ

ことし、9月までに県内で起きた山岳遭難は、37件と去年の同じ時期より8件、少なくなっています。
一方、紅葉のシーズンを迎えたいまの季節は、遭難が増える傾向にあり、警察は無理のない計画をたて、遭難した場合に備えて必ず登山届を提出するよう呼びかけています。

県警察本部によりますと、ことし1月から9月までの県内で発生した山岳遭難は37件と去年の同じ時期より8件少なくなっています。
このうちことし8月、天川村の山上ヶ岳で70代の男性が滑落し、死亡しました。
また、ことし4月、奈良県と和歌山県にまたがる世界遺産の「熊野古道」を訪れたアメリカ人の女性と連絡が取れなくなり、いまだ見つかっていないケースなど、これまでに3人の行方がわからなくなっています。
警察によりますと、紅葉を迎えるこれからのシーズンは登山客が増えることにともない、遭難も増加する傾向にあるということです。
特にこの時期は、▼早く日が落ちて暗くなり道に迷いやすくなるほか、▼気温が低く体力が奪われるためライトや防寒着、それに雨具などを携帯し、自分の体力にあった登山計画をたてる必要があります。
警察は「万が一に備え登山届を必ず提出し、不安に思えば引き返すことも考えて無理のない登山を楽しんでほしい」と呼びかけています。