国内に生息する全種類のセミの標本集めた展示会 橿原市昆虫館

日本国内に生息するすべての種類のセミの標本を集めた展示会が橿原市で開かれています。

この展示会は、橿原市の昆虫館が開いたもので、会場には国内に生息する37種類すべてのセミを中心に国内外のおよそ90種類300点のセミの標本などが紹介されています。
このうち、沖縄県の石垣島の一部に生息する「イシガキニイニイ」は絶滅のおそれがある貴重な種類のセミで、国が定める「国内希少野生動植物種」に指定されています。
また、同じ沖縄の西表島と石垣島で見かける「ヤエヤマクマゼミ」は全長が8センチほどあり、国内で最も大きなセミといわれています。
このほか、関西地方で見かける13種類のセミなども紹介されていて、このうち「ヒメハルゼミ」は夕方の短い時間に鳴くことが多い、珍しい種類のセミで、昆虫館の職員みずからが採集して標本にしたということです。
橿原市昆虫館の辻本始学芸員は「国内のすべてのセミを集めたのは珍しいと思います。身近な生き物のセミに多くの種類があることを知ってもらえれば」と話しています。
展示会はことし10月9日まで開かれています。