「金魚すくいロボット」に障害のある人が挑戦 奈良市

体に障害のある人にも金魚すくいを楽しんでもらおうと、ロボットを操作して行う金魚すくい大会が20日、奈良市の障害者支援施設で行われました。

大会は、奈良市にある障害者支援施設の職員、糸永晴子さんが企画したもので、施設の利用者で車椅子で生活をする人など21人が金魚すくいに挑戦しました。
今回使用した「金魚すくいロボット」は、プログラミング教室を開いている大和郡山市の男性が開発しました。
3つのタイヤがついた大人の手のひらほどの大きさの車体に、金魚をすくう「ポイ」が付けられたパワーショベルのようなアームが付けられていて、コントローラーでアームやタイヤを操作して、たらいにはいった金魚をすくう仕組みです。
参加者はロボットの操作に悪戦苦闘し、なかなかうまく金魚をすくえませんでしたが、施設の職員に操作を手伝ってもらったりしながら、なんとかすくえると「うれしい、楽しい」と話していました。
糸永さんは、このロボットの存在を知って大会を企画したということで、「施設に通う人たちはふだんと違うことをするのが難しい人も多いが、みんな笑顔で取り組めたので、すごくうれしかった。このロボットがあれば、今まで金魚すくいができなかった人でも楽しめる可能性がある」と話していました。
また、金魚すくいロボットを開発した、大和郡山市の奥田英利さんは、「このロボットを使えば通常の金魚すくいのように、かがむなどの姿勢の制約がない。今後もスマホを傾けるだけで簡単に操作できるようにするなど改良を進め、もっといろんな人に楽しんでもらいたい」と話していました。