奈良 月ヶ瀬と柳生地区などネット注文やドローン配送実証実験
人口減少や少子高齢化の影響で地域の店舗が少なくなり、日常の買い物が難しくなっている人たちを支援しようと、ネットで注文をした商品を郵便の集配車両に載せて住まいの近くまで運んだり、ドローンで届けたりする実証実験が、奈良市東部の山あいの地区で行われました。
実証実験は、奈良市と日本郵便、流通大手の「イオン」、それにドローンによる配送などを手がける事業者などが参加して行われました。
実験の対象となったのは、奈良市東部の山あいの地域にある月ヶ瀬地区と柳生地区などで、このうち、月ヶ瀬地区では、22日、地元の住民がネットで注文した商品が日本郵便の軽自動車でまとめて届きました。
この車は、地区の郵便物を集配するために1日3便程度運行されているもので、空きスペースを使って生鮮食品など日常の生活に必要な商品を運べるようにしています。
商品を取りに来た38歳の主婦は、「ラップがなくなったので、注文しました。すぐに届けてくれてとても助かりました。」と話していました。
また、これにあわせて地区に届く商品を取りに行くことが難しいお年寄りなどのために、ドローンを使って住まいの近くまで届ける試みも行われました。
ドローンで商品を受け取った70代の主婦は、「車で取りに行くのもたいへんでこうした取り組みはありがたいです」と話していました。
奈良市によりますと、実証実験が行われた市の東部地域は人口の減少や少子高齢化などの影響で近くに大きな店舗がなく、日常の買い物をすることが難しくなっているということです。
奈良市の仲川市長は、「こうした取り組みを通じて地域の暮らしの問題に解決策を見いだしていきたい」と話しています。