金魚電話ボックスめぐる訴訟 大和郡山市長に補助金返還命令

大和郡山市の商店街に設置されていた、金魚が泳ぐ電話ボックスのオブジェをめぐる裁判に関して、市が商店街の弁護士費用の一部を支出したのは違法だなどとして市民が市を訴えていた裁判で、大阪高等裁判所は市に対し、市長に返還を命じる判決を言い渡しました。

大和郡山市の柳町商店街では4年前まで電話ボックスの中に金魚を泳がせるオブジェが設置され、観光名所になっていましたが、福島県の美術家が著作権を侵害されたとして商店街の組合などに損害賠償などを求めて提訴しました。
この裁判は最終的に商店街側が敗訴しましたが、裁判の最中に市が商店街に支出した補助金21万6000円は弁護士費用の「補填(ほてん)」にあたり、公益性がなく違法だなどとして、市民が市に対し、上田清市長に返還するよう求める訴えを起こしていました。
18日、大阪高等裁判所で開かれた裁判で、水野有子裁判長は支出は弁護士費用の補助にあたるとしたうえで、「私人どうしの弁護士費用を補填することは地方公共団体の中立性に疑義を生じさせる」などとして、市に対し、上田市長に21万6000円を返還させるよう命じる判決を言い渡しました。

判決を受けて、原告の工藤勉さんは、「民間の訴訟で、行政が一方に肩入れして公金を流すのは不公平だ。こちらの主張の正当性が明確に認められてうれしく思う。今後は公平な市政をこころがけてもらいたい」などとするコメントを発表しました。
一方、大和郡山市は、「市の主張が認められなかったことは残念だ。市としては商店街の活動支援のために取り組んできたところであり、今後の対応については、判決内容を精査して判断していく」とコメントしています。