妻と子ども2人殺害の罪問われた父親 初公判で起訴内容認める

おととし、愛知県犬山市などで妻と小学生の2人の子どもを殺害した罪に問われている44歳の父親の初公判が名古屋地方裁判所で開かれ、父親は起訴された内容を認めました。父親の弁護士は事件当時、妄想性障害のため責任能力が著しく損なわれていたと主張しました。

住居不定の電気通信工事業、田中大介被告(44)はおととし8月、扶桑町の自宅で当時42歳の妻の首を絞めて殺害し、その後、犬山市内に駐車した車の中で9歳の長女と6歳の長男を殺害したとして3人に対する殺人の罪に問われています。
25日、名古屋地方裁判所で開かれた初公判で、田中被告は起訴された内容を認めました。
冒頭陳述で検察は「被告は妻が被告の浮気を疑って盗聴などをしているのではないかと思い込み、口論となって殺害した」などと主張しました。
一方、被告の弁護士は「夫婦仲は良好だったが、被告は妄想性障害の影響で妻を殺害してしまい、当時、心身耗弱の状態だった」などと述べ、責任能力が著しく損なわれていたと主張しました。
また、子どもを殺害したことについては「被告が自殺を決意したところ、2人の子どもが一緒に死ぬと答えたため殺害した」と述べました。