交通事故で娘亡くした女性講演 命の大切さ訴え 愛知・春日井

19年前交通事故で中学1年生の娘を亡くした女性が愛知県春日井市の高校で講演し、生徒たちに、「事故は誰にでも起こり得ると思って、命を大切にして欲しい」と訴えました。

県立春日井高校で講演したのは、19年前、名古屋市内の交差点で、赤信号で侵入してきた車と別の車との衝突事故に巻き込まれ、中学1年生の次女の有希さんを亡くした、佐藤逸代さんです。
佐藤さんは27日、集まった全校生徒およそ940人を前に、当時の心境などを振り返りました。
この中で佐藤さんは、「事故が起きたときは家族やまわりのことは全く考えられなくて、ずっと自分のことを責め続けてきました。いまでも娘の声を聞きたくなることがあります」と話しました。
その上で、「私自身も事故が起きるまで、子どもが自分よりも先に亡くなるとは思っていませんでした。みなさんには加害者にも被害者にもなってほしくないので、事故は誰にでも起こり得ると思って命を大切にして欲しい」と訴えました。
講演を聞いた高校3年生の男子生徒は、「いま生きていることが当たり前ではないと気づきました。加害者にならないように交通ルールを守って生活したい」と話していました。