「ドクタージェット」で石川県から愛知県に患者搬送

高度な治療が必要な子どもを専門の医療機関に搬送する小型ジェット機、「ドクタージェット」の試験運航で、19日、1例目となる患者が石川県から愛知県に搬送されました。
「ドクタージェット」は、医師などでつくる大阪のNPO法人が、4月から県営名古屋空港を拠点に試験運航を始めました。
1例目の搬送となったのは、金沢大学附属病院に入院していた0歳の男の子です。
「左冠動脈主幹部高度狭窄」という、心臓の冠動脈の病気で、高度な治療が必要なうえ、医療を継続しながら安全に転院させる必要があるとして搬送が決まりました。
ジェット機は19日午前、石川県の小松空港を離陸し、男の子は機内で投薬を続けながら搬送されました。
そして、およそ30分かけて県営名古屋空港に到着しました。
男の子は到着後ドクターカーに移され、搬送先の大府市の「あいち小児保健医療総合センター」へ向かいました。
来週半ばに冠動脈の手術が行われるということです。
1例目の搬送を終えて、NPO法人の福嶌教偉理事長は「遠方だと諦めてしまう小児科の先生もいるが、諦めないで助けられるということを知っていただき、1人の子どもを助けるために、全国の医者が同時に動くようになればと思う」と話しました。