三重県 贈収賄事件受け職員対象に倫理研修実施

三重県が発注した水道管工事の入札をめぐり、当時の県職員らが受託収賄の罪で逮捕・起訴された事件を受け、県はコンプライアンス意識の向上を目的に、職員を対象にした倫理研修を行いました。

令和3年に県が発注した水道管工事の入札をめぐる贈収賄事件では、当時の県職員と元県職員の2人が入札資料を作成する助言などを行う見返りに現金200万円を受け取る約束をしたとして、受託収賄の罪で逮捕・起訴され、裁判が続いています。
県では、事件を受けてコンプライアンス意識の向上を目的に、全職員を対象にした倫理研修を行っていて、8日はおよそ240人が参加しました。
研修では県庁で勤務する弁護士が講義を行い、不祥事を起こした職員は「自分はやらないと思っていた」と話すことが多いとして、ひと事ではなく自分事として問題をとらえることが大事だと話しました。
続いて、公務員の倫理規定を踏まえた具体的な事例の解説が行われ、県職員が立ち入り検査に行った先の企業などで、800円相当の弁当の提供を受けるのは認められないものの90円相当のお茶であれば問題ないなどと説明していました。
県の更屋英洋総務部長は、「受託収賄による県職員の逮捕は非常に深刻な事態だ。自分事ととしてとらえ、コンプライアンス意識の向上に努めてもらいたい」と話していました。