災害時ペットと「同室避難」体験の実証実験 愛知・尾張旭

地震などの災害時に、人と犬や猫などのペットが同じ部屋に避難する「同室避難」を体験してもらうための実証実験が、愛知県尾張旭市で行われました。

1月1日に発生した能登半島地震では、ペットを避難所に連れて行くことができず、自宅にとどまったり車中泊を続けたりしている人がいます。
こうした中、尾張旭市が行った実証実験には、市民など12人と、そのペットが参加しました。
参加者たちはまず、「避難者」と書かれたゼッケンをつけ、ペットとともに段ボールベッドや毛布などが用意されたテントに入りました。
その後、参加者には実際の避難生活を想定したいくつかの課題が与えられ、ケージに入れた状態のペットをテントの中に残し、飼い主だけがトイレや食事のために外に出られるかや、ほかの避難者のペットとタイミングが重ならないよう犬を散歩に連れ出すことができるかなどを確認していました。
犬と一緒に夫婦で参加した60代の男性は、「ふだんからケージに慣れておくなど、必要な備えを知ることができた。孫のように思っているので、ペットと一緒に避難できるようになればうれしい」と話していました。
尾張旭市危機管理課の深谷仁史災害対策係長は、「能登半島地震では避難生活が長くなるにつれてペットの問題が浮き彫りになってきた。尾張旭市でも『同室避難』の実現化に向けて早急に案を練っていきたい」と話していました。