「大王製紙子会社でセクハラ」賠償求め提訴

大手製紙メーカーの大王製紙の子会社で働く女性が男性の上司から繰り返しセクハラを受け、会社に訴えたにもかかわらず、会社が十分な対応をとらなかったなどとして、会社や上司に対し、あわせて400万円の損害賠償を求める訴えを名古屋地方裁判所豊橋支部に起こしました。

訴えを起こしたのは、大王製紙の子会社「大王パッケージ」の愛知県豊橋市にある工場で働く女性です。
訴えによりますと、女性は、令和3年ごろから、▼男性上司に作業中、繰り返し膝の上に座られたり▼作業服のポケットのファスナーを勝手に閉められたりしたほか、▼別の男性上司からは、「掃除だけしておけばいい」などと言われたということです。
女性が、会社にセクハラやパラハラにあたると訴えたところ会社からは「調査の結果、不適切な行為ではあるがハラスメントとまでは認められない」などと回答があったということで女性は、会社の対応は不十分だったなどとして、会社と上司2人に、あわせて400万円の慰謝料の支払いを求めています。
女性によりますと、1月、会社側から「当時は事実関係の調査が不足しており、再調査を行う」と説明があったということです。
女性は名古屋市内で記者会見し「職場には女性ひとりで、声を出しづらかったですが、悪いことは悪いと声が出せるような環境になればと思い、提訴しました」と話していました。
大王パッケージは「訴状を確認していないのでコメントできない」としています。