全トヨタ労連が春闘方針決定 “例年以上の力強い賃上げ要求”

ことしの春闘についてトヨタ自動車とグループ各社の労働組合でつくる「全トヨタ労連」は物価上昇などを踏まえ例年以上の力強い賃上げを要求していくとする方針を正式決定しました。
ただ、賃上げ要求の統一した金額は示さず、各組合の判断に委ねるとしています。

トヨタ自動車とグループ各社の労働組合のおよそ35万7000人が加盟する「全トヨタ労連」は12日、神戸市内で記者会見を開き、ことしの春闘の方針を発表しました。
この中では「物価上昇から組合員の労働の価値や生活を守ることに加え、自動車産業で働く魅力や働きがいの向上に強くこだわる」などとして、例年以上の力強い賃上げを要求していくとしています。
ただ、基本給の引き上げを含めた賃上げ要求の統一した金額は示さず、各組合の判断に委ねるとしています。
一方、一時金の要求は、年間で月給の5か月分以上とし、満額回答にこだわって取り組むと明記しました。
記者会見した西野勝義会長は、「物価上昇に加えて人手不足の問題もあり、自動車産業全体で魅力の向上が必要だという危機感はこれまで以上に強い。傘下の組合に入り込み交渉をサポートしていきたい」と述べました。
この方針は、会見のあとに開かれた中央委員会で正式決定され、トヨタ自動車とグループ各社の労使交渉は、来月(2月)中旬から本格化します。