愛知 愛西 ワクチン接種後女性死亡 遺族が市を提訴へ

去年、愛知県愛西市の集団接種会場で新型コロナウイルスのワクチン接種を受けた女性が接種直後に死亡した問題で、女性の遺族は、11月中にも、愛西市に対しおよそ4500万円の損害賠償を求める訴えを起こすことを決めました。

去年11月、愛知県愛西市の集団接種会場で、新型コロナワクチンの接種を受けた飯岡綾乃さん(当時42)が接種直後、息苦しさを訴えたあと容体が急変し、死亡しました。
この問題をめぐり、飯岡さんの遺族は、11月中にも、愛西市に対し損害賠償を求める訴えを起こすことを決めました。
訴えでは、現場の医師が、当時の飯岡さんがアナフィラキシーを起こした可能性を疑わず、アドレナリンを投与しなかったことや、看護師が、飯岡さんの容体の変化を正確に医師に報告しなかったことが飯岡さんの死亡につながったと指摘しています。
その上で、集団接種会場で医師と看護師に業務にあたらせた愛西市が損害を賠償する責任を負うとして、およそ4500万円を支払うよう求めています。
飯岡綾乃さんの夫・英治さんはNHKの取材に対し、「愛西市には処置が悪くて、妻が亡くなったことをはっきりと認めてほしい。遺族が納得できるような説明を市に求めていきたい」と話しています。
この問題について、愛西市はことし9月、「市の接種会場でこのような事案が起きたことに責任を感じている。ご冥福をお祈りするとともに再発防止に取り組みたい」とコメントしていました。