「救急の日」患者搬送のあり方を考えるシンポジウム 名古屋
9月9日は「救急の日」です。この10年間で救急車の出動件数が増え、現場に到着するまでの時間も伸びていることから、患者の搬送のあり方を考えるシンポジウムが名古屋市で開かれました。
シンポジウムは、医療や消防関係者などが参加して開かれ、最初に、あいち小児保健医療総合センターの水野光規医師が救急搬送の現状を報告しました。
それによりますと、全国の救急車の出動件数は高齢化などの影響で、2021年までの10年間で8.5%増えていて、通報から現場に到着するまでの時間も2021年は9.4分で、10年前より1.2分伸びているということです。
そして、今後の患者搬送のあり方についての議論が行われ、「軽症で救急車が使われた場合は一部有料にしたらどうか」や「病院間での患者搬送にも救急車が使われているが、民間の搬送業者などに任せるのはどうか」といった意見が出され、継続的に議論するため、日本搬送学会の設立が提言されました。
愛知県医療体制緊急確保チームの北川喜己統括官は、「高齢化は止まらないので、民間の救急車も含めて救急搬送の問題をしっかり議論していく必要がある」と話しています。