元幕内の千代の国が引退会見

大相撲で、２１日に引退した元幕内の千代の国が会見し、「三役に上がれなかったのは心残りだが、それ以外はやりきって後悔はない」と、およそ１７年の力士人生を涙ながらに振り返りました。

九重部屋の千代の国は三重県伊賀市出身の３３歳。スピードを生かした激しい突き押しを持ち味に、平成２９年の夏場所では自己最高位となる東の前頭筆頭に番付を上げました。
しかし、たび重なるけがに悩まされ、２１日に引退しておよそ１７年の力士人生に終止符を打ち、年寄名跡の佐ノ山を襲名しました。
千代の国は２２日に会見に臨み、「膝の状態が悪くなって思うような相撲が取れなくなった。精いっぱいやることはやったが、体の限界が来た」と引退を決断した理由を説明しました。
そして、けがが続いて幕下以下に陥落してから幕内に２回返り咲いたことについて「ファンの方々に常にあたたかいまなざしで応援してもらったし、師匠からも『おまえが元気がないと部屋が明るくない』という言葉をもらって前向きになれた」と述べて、涙ながらに感謝の言葉を述べました。
今後は九重部屋の部屋付き親方として後進の指導にあたるということで、「三役に上がれなかったのは心残りはあるが、それ以外はやりきった気持ちで後悔はしていない。逃げない気持ちと強い心を持ったお相撲さんを育てていきたい」と話しました。